専務 松本 自己紹介へ

ウッドショック?!

2021/04/29(木) 木材・製材

「ウッドショック」って言葉をご存じですか?

 

ウッドショック

 

木材、住宅業界にいると、最近よく耳にする言葉です。

一般の新聞やニュース番組でも取り上げられつつあります。ご存じの方や、住宅が建たないのかもと心配しておられる方もいらっしゃるかもしれません。

 

アメリカの金利政策の影響で、住宅需要が大幅に増加しているため木材の需要が高まっています。

やはり、コロナ禍の影響で在宅勤務が増え、郊外の一戸建てへと移住する人が増えているみたいです。

 

アメリカでは2×4工法などで住宅を建てています。SPF材(S:Spruce/スプルース材、P:Pine/パイン材、F:Fir/モミ)を主に使用しています。

 

弊社では、自社工場の檜の柱材を使用していす。

ですが、梁や桁などの横架材の一部にはベイマツと言われるアメリカやカナダ産の木材を使用しています。

 

「梁や桁も全部国産にすればいいじゃん」て思われるかもしれませんね。適材適所という言葉があるように、木は樹種によって、使用する部分部位によって樹種を使い分けています。

なぜかというと、大きく柱のスパンを飛ばす(柱と柱の間を大きくする)には、梁成(張りの縦部分)を大きくしないとたわんでしまいます。

ですから、どうしても樹種として構造的に強いベイマツをし用いるのがいいです。

 

米松は、材質が堅く曲げ強度が優れているので梁材に適しています。

杉材でも代替可能ですが、その分ベイマツに比べると、梁成が大きくなってしまいます。間取りのデザインや階高の関係で納まりが難しい場合もあります。

昔は、どの木造軸組みの住宅では松丸太を梁に使用していました。ですが、今はアカマツやクロマツなどの地松自体の流通はほとんどない状況です。

 

弊社工場には、地松のストックもありますが本格的な数寄屋造りの和風住宅などでしか使わくなってしまいました。

 

木材需要の問題だけでなく、世界的なコンテナ不足も問題に拍車をかけています。

北米のベイマツだけでなく、欧州産のホワイトウッドなども不足しています。

弊社では、ホワイトウッドはシロアリに弱いので構造体には使用しませんが、柱として使用している業者さんも多いでのでローコスト住宅の価格は上がる予想がつきます。

 

コロナ禍の影響で物流も大きく変わっていて今この状況では改善しにくです。

 

ウッドデッキ材には弊社では南洋材やアフリカの木材を使用しているので、その辺の価格上昇も気になります。

 

 今後、木材価格は全体的に大幅に上昇するかもしれません。

 

4月末現在、取引先からも価格上昇のメールやFAXなどが多くきています。

原木市場でも。原木の取引価格が2,3割上昇しています。

 

一時的なことかもしれませんが、最初コロナは一時期で数か月で元通りの生活ができるかもと思っていたのと同じで、木材の価格上昇も一時的なものではなく世界的な需要でずっと続いていくかもしれません。

 

今後1,2年で価格が結構違うかもしれません。

家を買いたくても、建売住宅の供給もストップするかもしれませんので。

 

もちろん、材木屋なのでストックはありますし、原木がなくなれば所有林から伐り出せばいいのですが価格上昇は無視できないかもしれません。

 

マイホームをご検討中の方は、お早めに行動をされた方がいいと思います。

 

 
 
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